目次
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンド(Bollinger bands)とは、米国の投資家ジョン・ボリンジャー氏によって考案されたトレンド系インジケーターです。
ボリンジャーバンドは上の画像のように、移動平均線と、その上下にある「標準偏差」と呼ばれるバンドで構成されています。
標準偏差とは、ある一定期間の平均値から、基になった複数のデータにどのくらいのばらつきがあるのかを計算した数値です。
これだけ聞くとよく分からないと思いますが、簡単にいうと、「価格の大半がこのバンドの中に収まる」という統計学を用いたインジケーターになります。
ボリンジャーバンドの計算方法
まずは標準偏差の計算式から見ていきましょう。
【標準偏差の計算式】
標準偏差=√(n×n日間の終値の2乗の合計-n日間の終値の合計の2乗)÷(n×(n-1))
この計算式について簡単に説明すると、「直近n期間の各終値が、n期間のSMA(Simple Moving Average=単純移動平均線)からどれくらい散らばっているか」を表すものになります。
標準偏差は「σ(=シグマ)」という単位で表します。
例えば、過去20日間のデータの平均値を計算した場合、SMAから離れた終値が多ければ標準偏差は大きくなりますし、SMAに近い終値が多ければ標準偏差は小さくなります。
つまり、標準偏差の数値が高くなるほど、ボラティリティ(価格の変動幅)が大きくなるということです。
そしてボリンジャーバンドでは、SMAに対してシグマの1~3倍を加算したものを+1σ~+3σ、減算したものを-1σ~-3σとして表示します。
関連リンク→ボラティリティでバイナリーオプションを攻略
ボリンジャーバンドのメリット
バイナリーオプションでボリンジャーバンドを使うメリットは、「価格の大半がこの中に収まる」ということが一目で分かる点です。
為替レートは上昇と下降を繰り返しますが、ほとんどの場合は移動平均線に沿って推移します。
そしてボリンジャーバンドは、統計学的な観点から価格の変動範囲を予測して、チャート上に表示します。
3種類(±1σ・±2σ・±3σ)のバンドの中に価格が収まる確率は次の通りです。
【各バンドの中に価格が収まる確率】
- ±1σ:約68.3%
- ±2σ:約95.4%
- ±3σ:約99.7%
つまり、±2σ内で推移することがほとんどだということです。
バイナリーオプション攻略におけるボリンジャーバンドの使い方
ここでは、バイナリーオプション攻略におけるボリンジャーバンドの使い方について解説していきます。
- バンドのラインタッチを逆張り指標として活用する
- バンドウォークを順張り指標として活用する
①ボリンジャーバンドのラインタッチを逆張り指標として活用する
バイナリーオプション攻略におけるボリンジャーバンドの使い方1つ目は、ラインタッチを逆張り指標として活用することです。
先ほど解説したように、価格の大半はボリンジャーバンドの±2σ、±3σ内に収まると言われています。
つまり、ローソク足がそれらのバンドの域外に出た時、反転して再びバンド内に収まる可能性が高まります。
しかし、タッチしたからと言ってすぐに逆張りエントリーを実行するのは危険です。
理由は、次の項目で説明する「バンドウォーク」という現象があるからです。
関連記事→レンジ相場におすすめ!バイナリーオプション逆張り攻略法
②ボリンジャーバンドのバンドウォークを順張り指標として活用する
バイナリーオプション攻略におけるボリンジャーバンドの使い方2つ目は、バンドウォークを順張り指標として活用することです。
バンドウォークとは上の画像のように、ボリンジャーバンドの±2σの線に沿ってローソク足が連続して推移する状態のことを言います。
バンドウォークが発生しているときは、トレンド相場の真っ只中と判断できます。
しかし先ほど解説したように、多くの場合は±2σのラインで反発するため、見極めが少々難しいです。
見極める方法として、バンドウォークが起きる前は「スクイーズ」と「エクスパンション」という現象が起きます。
- スクイーズ:
ボリンジャーバンドが絞られているところ(もみ合いが続いている状態) - エクスパンション:
スクイーズ後に終値が2σなどのバンドをブレイクすると同時にバンドが広がっていくこと
これらの前兆を見極め、バンドウォークが起こったことを確認した時にトレンド方向にエントリーすると、バイナリーオプションの順張りを攻略しやすくなります。
関連記事→ボリンジャーバンドのバンドウォークを活用したバイナリーオプション攻略法
MT4でボリンジャーバンドを設定する方法
MT4でボリンジャーバンドを設定する方法について解説します。
ボリンジャーバンドを表示するには、「挿入」→「インジケーター」→「トレンド」→「Bollinger Bands」をクリックします。
以下の画像のようなパラメーター入力画面があります。
ボリンジャーバンドのおすすめ設定期間
ボリンジャーバンドの設定期間は人によって様々で、一概に正しい値はありません。
標準的なボリンジャーバンドの設定値として「20」「21」「25」が使われることが多いです。
期間を小さくすればエントリーの回数も増えますが、その分「ダマシ」も多く発生します。
また、偏差についてですが、ボリンジャーバンドでは、一定期間のデータの標準偏差(シグマ=σ)を算出し、移動平均線に対してシグマの1~3倍を加算・減算したものを表示します。
偏差を1に設定したら、+1σと−1σが表示され、2に設定したら+2σと−2σが表示されます。
ボリンジャーバンドを活用したバイナリーオプション攻略法
では、ボリンジャーバンドを活用したバイナリーオプション攻略法を解説していきます。
ボリンジャーバンドに限らずどのインジケーターにおいても、バイナリーオプションでは複数のインジケーターを組み合わせて相場の状況を確認することがポイントです。
ここでは、ボリンジャーバンドと相性の良いインジケーターを使った、次の攻略手法をご紹介します。
ボリンジャーバンドを活用したバイナリーオプション攻略法
- ボリンジャーバンド+MACDを使った順張り攻略法
- ボリンジャーバンド+ストキャスティクスを使った逆張り攻略法
- ボリンジャーバンド+ピンバーを使った逆張り攻略法
ボリンジャーバンド攻略法①MACDを組み合わせた順張り手法
最初にご紹介するボリンジャーバンド攻略法は、MACDを組み合わせた順張り手法です。
エントリータイミングは、ボリンジャーバンドのバンドウォークが発生しているトレンド発生時です。
まず、ボリンジャーバンドとMACDを設定します。
【ボリンジャーバンドの設定】
- 期間:21
- 偏差:2
MACDは「挿入」→「インディケータ」→「オシレーター」→「MACD」で表示し、以下のように設定します。
【MACDの設定】
- 短期EMA:12
- 長期EMA:26
- シグナル:9
- 適用価格:クローズ
MACDを見ていると次の画像のように、ヒストグラム(縦に連なっている白い線)がシグナル線(赤い線)を突き抜けるポイントがあります。
これを「ゴールデンクロス」「デッドクロス」といい上昇または下降の勢いが強いサインとなります。
関連記事→バイナリーオプションのゴールデンクロス・デッドクロス攻略法
この攻略法では、MACDのクロス発生後、ボリンジャーバンドでバンドウォークが発生した時に「強いトレンド」と判断し、トレンド方向にエントリーします。
ボリンジャーバンド+MACD攻略法のエントリーポイントは以下の通りです。
HIGHエントリー
- MACDの「ゴールデンクロス」を確認
(「ヒストグラム」が下から上に「シグナル線」を突き抜けている時) - ボリンジャーバンドのスクイーズ、エクスパンション確認
- ボリンジャーバンドの+2σに沿ってローソク足が推移し始めた時
LOWエントリー
- MACDの「デッドクロス」を確認
(「ヒストグラム」が上から下に「シグナル線」を突き抜けている時) - ボリンジャーバンドのスクイーズ、エクスパンション確認
- ボリンジャーバンドの-2σに沿ってローソク足が推移し始めた時
MACDはバイナリーオプションの順張り取引に強く、ボリンジャーバンドだけでなく他のインジケーターとも相性が良いです。
ボリンジャーバンド攻略法②ストキャスティクスを組み合わせた逆張り手法
次に解説するボリンジャーバンド攻略法は、ストキャスティクスを組み合わせた手法です。
この攻略法では、「ボリンジャーバンドの線にローソク足がタッチしたらその後反転しやすい」という特徴を利用して逆張りをします。
さらに、ストキャスティクスの2本の線の交わり(ゴールデンクロス・デッドクロス)を見て反転の根拠を強めます。
この攻略法のボリンジャーバンドの設定は以下の通りです。
- 期間:21
- 偏差:3
ストキャスティクスの表示は「挿入」→「インジケーター」→「オシレーター」→「Stochastics Oscillator」で、次のように設定します。
- +%K期間:14
- +%D期間 :3
- スローイング: 3
下の画像では、ローソク足がボリンジャーバンドの-3σにタッチした後、ストキャスティクスでゴールデンクロスが発生していたます。
2つの根拠で、その後価格が反転すると判断できるため、HIGHエントリーをします。
ボリンジャーバンド+ストキャスティクス攻略法のエントリー条件は以下の通りです。
HIGHエントリー
- ローソク足がボリンジャーバンドの-3σにタッチ
- ストキャスティクスでゴールデンクロス発生
→20以下のエリアでSlow%K(緑)がSlow%D(赤)を下から上に抜ける
LOWエントリー
- ローソク足がボリンジャーバンドの3σにタッチ
- ストキャスティクスでデッドクロス発生
→80以上のエリアでSlow%K(緑)がSlow%D(赤)を上から下に抜ける
この攻略法は、レンジ相場に有効な方法です。
ストキャスティクスはRSIとよく似ていますが、2本の線でより明確に反転ポイントを見ることが出来るので、バイナリーオプションの逆張りにおすすめです。
関連記事→ストキャスティクスを使ったバイナリーオプション攻略法
ボリンジャーバンド攻略法③ピンバーを使った逆張り手法
次にご紹介するボリンジャーバンド攻略法は、「ピンバー」というローソク足パターンが出たときに逆張りでエントリーする手法です。
ピンバーとは実体よりもヒゲが3倍以上長いローソク足のことで、トレンド中にピンバーが発生すると相場転換のサインとなります。
しかしピンバーだけでは逆張りの根拠としては薄い為、ローソク足のヒゲがボリンジャーバンドにタッチしていることを確認します。
このボリンジャーバンド+ピンバー攻略法では、±2σと±3σの2つのボリンジャーバンドを設定します。
ボリンジャーバンドの設定
- 2σ:期間20、偏差2
- 3σ:期間20、偏差3
下の画像では、上昇トレンド中に上ヒゲの長さが実体の3倍以上あるピンバーが出現しており、ピンバーの長いヒゲがボリンジャーバンドの-3σを抜けています。
この攻略法では、ピンバーのヒゲの長さだけでなくローソク足の安値(高値)と始値が、ボリンジャーバンドのどの位置にあるかでエントリーを判断します。
エントリー基準は以下の通りです。
HIGHエントリー
- 下降トレンドで下ヒゲの長いピンバー発生
- ピンバーの長いヒゲが-3σを抜けている
- ピンバーのローソク足終値が-2σと-3σの間にある
LOWエントリー
- 上昇トレンドで上ヒゲの長いピンバー発生
- ピンバーの長いヒゲが+3σを抜けている
- ピンバーのローソク足始値が+2σと+3σの間にある
以下の記事で、ピンバーを使ったバイナリーオプション攻略法について詳細を解説していますので併せてご覧ください。
ボリンジャーバンドと併せて使えるバイナリーオプションのおすすめ攻略法
今回、ボリンジャーバンドを使ったバイナリーオプション攻略法をご紹介致しました。
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ボリンジャーバンド以外のバイナリーオプション攻略法はこちら
バイナリーオプションにはボリンジャーバンド以外にも、様々な攻略法があります。
今回ご紹介したボリンジャーバンドのように、複数のインジケーターを用いることでレンジ相場では何を使うべきか、トレンド相場では何を使うべきかと言った、状況に応じた分析が可能になります。
以下の記事では、バイナリーオプションで使えるおすすめ攻略法をまとめて紹介しております!
インジケーター毎・取引時間毎に攻略法をまとめており、こちらの記事を読むことでバイナリーオプションの攻略法はある程度網羅できると思いますので、ぜひご覧ください!
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